この度、第70回日本体質医学会総会を熊本で開催させて戴くこととなりました。
本会は、1年に1回、体質医学の診療、研究、教育に関する最新の情報を交換する場として大変貴重なものです。年々その意義が高まる中、今回で70回を迎えます。この歴史ある学会の、また節目となる70回に、本学会の会長を務めさせていただくことになり大変光栄に存じます。
しかしながら、開催につきましては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響を踏まえ慎重に検討いたしました結果、WEB開催(Live配信及び録画配信にて開催)とさせていただくこととなりました。通常形式での開催ができず、ご協力、ご支援いただいた皆様、及びご参加を予定していた皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解ご了承の程お願い申し上げます。
会期は予定通り、2020年10月3日(土)・4日(日)でありますが、録画配信のプログラムにつきましては、2020年10月3日(土)から9日(金)の期間、視聴いただけます。またプログラムにつきましても、通常開催で予定していました多くのプログラムを予定通り配信いたします。
さて、本邦における近年の健康・福祉問題として、平均寿命の延伸に健康寿命が追い付いていないことが示されています。現在、平均寿命と健康寿命の差は男性で8.95年、女性では12.3年あります。長生きをしても10年前後は自立した生活ができず、病気や介護で不健康な毎日を送ることになります。
そこで今回の学術集会では、「体質医学のNew stage−健康寿命延伸に向けて−」をメインテーマに掲げ、健康寿命をさらに延伸するための課題や取り組みについて考えていきたいと思っています。特別講演には東北大学教授 東北メディカル・メガバンク機構 機構長 山本 雅之先生をお迎えし、環境適応・応答の分子機構についてご講演頂きます。その他、教育講演でも体質医学に係わる様々なテーマを取り上げています。シンポジウムでは本学会のこれまでの研究奨励賞受賞者の先生方にその後の研究成果をご発表頂くことにより(Live配信)、本学会の進むべき道筋を考えていきたいと思っています。若手研究奨励賞受賞演題は録画配信します。
熊本市は古くから「水の都」「森の都」と言われてきたほど、大きくて豊かな自然がある都市です。熊本城、水前寺成趣園など、多くの観光地や様々な歴史や番組にゆかりの場所もあります。今回、皆様方を熊本にお招きし、学問も含め様々な事柄を直に語りあう機会が失われ、誠に遺憾に存じます。
今できることを、また皆様にとって実り多いものになるよう、関係者一同、一生懸命に考え、学会を準備しました。多くの方々の御参加を心よりお待ちしております。どうぞよろしくお願い申し上げます。 |